わたしのいもうと

 4年生で転校した妹は、ことばがおかしいと笑われ、とびばこができないとののしられ、くさいと言われて給食を受け取ってもらえず、クラスでのけ者にされた。やがて学校へ行かなくなり、食事もしなくなり、だれともしゃべらす、ただ1人でつるを折り続けて7年たって、そしてある日、ひっそりと死んでしまった。 「遊びたかったのに……勉強したかったのに……」
 ことばも少なく、色彩も地味な絵本ですが、発売以来、13年余りで33刷を超えている、りっぱなロングセラーです。
 お話は、作者の松谷みよ子さんが受け取った手紙が基になっています。絵本になったおかげで、いじめられていた本人が言えなかったこと、望んでいたことを、私たちは知ることができます。
 13年前、当時富山市立奥田中学校1年生だった女の子が自殺したとき、この本はもう、世に出ていました。何をしてあげられたわけでもないかもしれない。でも、心が痛むのです。気づかなくてごめんね、と。ご両親が富山市を訴えた裁判の方は9月に一審判決が出るそうですが、この気持ちを忘れることはありません。

松谷みよ子 文 味戸ケイコ 絵 偕成社 1,200円  (2001年 ’平成13年’ 4月23日 49回 杉原由美子)

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