ぼくらの地図旅行

 子どもたちは地図を見ることが好きです。うそっこで地図を作ったりもします。この絵本は、物語を楽しみながら本物の地図の使い方を教えてくれます。
 小学5年生のシンジとタモツは、ひょんなことから岬の灯台まで2人だけで出かけることになります。電車を降りてからの8㌔の道は、地図だけが頼りというなかなかスリルのある小旅行です。地図に詳しいシンジの兄さんにアドバイスをもらって、2人は出発。ところが、地図には載っていない道ができていたり、分かれ道で迷ったりして時間をロスしてしまいます。初めの元気はどこへやら、なにやら険悪なムードになってきます……。
 地図をよく見てから物語に入ると、2人が歩く道筋に次に何が現われるか分かります。「そろそろ学校があるんじゃない?」などと「予言」して大人の貫禄を示すチャンスです。地図記号を知らなくても、人や車や動物など、発見して楽しむしかけがたくさん用意してあります。
 作者の那須正幹さんは『ズッコケ三人組』シリーズで人気の作家です。細かな描き込みが得意な画家の西村繁男さんは、銭湯の絵本から広島原爆の絵本までを手掛けています。2人は、シンジとタモツのような仲良しで、作っている本も面白い本ばかりですから、読んでみてください。

那須正幹 文 西村繁男 絵 福音館書店 1,900円  (2002年 ’平成14年’ 5月6日 61回 杉原由美子)

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