しごとば

 5年前に誕生した本です。発売と同時に幅広い年代の読者を獲得し、最近シリーズ5冊目も出ました。
 この本には、さまざまな仕事に従事する人びとの仕事場と、そこで使う道具が正確無比に描き込んであります。1作目で紹介されているのは、「美容師」 「新幹線運転士」「すし職人」「自動車整備士」「木のおもちゃ職人」「革職人」「歯医者」「パティシエ」「グラフィックデザイナー」の9種類の「しごとば」です。
 表紙にも描かれている「新幹線運転士」の「しごとば」を見てみましょう。東京から新大阪までを2往復する勤務の場合が描かれています。 運転士さんは東京近郊にお住まいのようです。お昼過ぎに東京運輸所に出勤してその日の行路票を受け取ります。出発ホームで、乗務する新幹線に乗り込みます。 定刻通りに発車、新大阪に到着したら、列車を次の運転士さんに引き継ぎます。列車は博多まで行くのです。夕飯を済ませて、今度は博多から来た列車を引き継いで、 東京まで運転して帰ります。その夜は宿舎で泊まり、翌朝、車両所から自分の乗務する列車を見つけて駅まで運転して行きます。お客さんを乗せ、新大阪へ。 お昼ごはんを食べてから、また東京行きを運転して帰ります。その列車は折り返し博多行きになるので、反対側の運転席に乗務した運転士と電話で連絡を取って、 列車を降ります。
 ここまでが1回分のしごとなのです。ふう~疲れた、と思ったその時、ややっ、これは何だ、と目を見はるもの発見。 運転士さんが東京で交代しようとしている相方の運転士さんの帽子の形が違う。これは女性用の帽子である。つまり、交代で新幹線のぞみ号を運転して行くのは 女性運転士さんらしいのです。ほんとに? こういう時に頼りになるのはインターネットです。早速検索したら、いましたいました、女性の新幹線運転士さんが。 100万回以上チェックされている画像もありました。作者の鈴木さんはちゃんと知っておられたのですね。
 これだから絵本はおもしろい。予想以上の収穫がありました。まだまだ続きが出るようで、楽しみです。

鈴木のりたけ 作・絵 ブロンズ新社 1,836円  (2014年 ’平成27年’ 9月17日 203回 杉原由美子) 

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