おみせやさんで くださいな!

 以前このコーナーで、さいとうしのぶさんの『しりとりしましょ』をご紹介しました。いつだったかと調べてみたら、10年以上経っていたのでびっくりでした。 つい最近の本だと思っていたので。この本は、棚にじっとしていられない性分らしく、次々に入れ替わってくれるせいかもしれません。そう、なかなか売れっ子なんです。
 今回登場しました、お店を舞台にしたこの本も、人気者です。
 真っ先に注目してくださったのは、幼稚園の先生のYさんでした。「あらー、お店やさんごっこの参考になるわー」と喜ばれました。子どもを連れてのお買い物は、 大型ショッピングセンターが便利です。でも、そこに足を踏み入れると、「お店」ではなく「売場」を巡ることになってしまい、 「〇〇屋さん」のイメージを持つことが難しくなってしまうのです。Yさんは、「まず、この本を楽しんでからごっこ遊びをしよう」と言われました。
 この本の中には、37軒のお店が出てきます。それぞれの外観を見せて、次のページに内部の様子と、お店の人の接客ぶりが描かれます。カバの八百屋さん、 ネコのさかな屋さん、ワニの肉屋さん、モグラのめがね屋さん、ヤギの郵便局などなど。売り物も、「なるべくたくさん描き込みました」と作者さんも言っている通り、 ちまちま細かく、手足や目鼻を描き込んだのもあったりして、面白いものを見逃すまいと思うと、大人もつい夢中になってしまいます。
 また、お店の中には必ず時計があって、 刻々と時を刻んでいます。なにか訳があるみたい。もう一つ、必ずあるのが「赤いハートで封印した白い封筒」。誰が何の目的で?最終ページで納得のタネ明かしが披露されます。
 画面いっぱいに散りばめられた品物を一つ一つたどりながら、ゆっくりお買い物を楽しみましょう。巻末には、遊び歌にして遊べるように、楽譜もついています。 楽譜が読めない? 大丈夫、ネット上で、さいとうしのぶさんが本を開きながら歌ってくれていますよ。サービス精神てんこ盛りの、大満足な1冊です。

さいとうしのぶ 作 リーブル 1,944円  (2016年 ’平成28年’ 9月21日 226回 杉原由美子)

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