2021年

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サンタクロースの冬やすみ

 前作『サンタクロースと小人たち』の邦訳が出たのは39年前の1982年、当プー横丁が開店した年でした。そして、今回『冬やすみ』編が発売になりました。 プレゼント配りのミッションをやり遂げたサンタクロースとその仲間たちは、 […]

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雑木林の20年

 この絵本の発売前、出版社から届いた刊行予定を見て、すぐに『田んぼの1年』の作者だと気づきました。2年前、この欄でご紹介した本です。自然描写が写真のように正確無比でありながら、できるだけたくさんの動植物を明るく美しく描き […]

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チリとチリリ よるのおはなし

 きりりとしたおかっぱ髪の二人組、チリとチリリはいつも自転車で出かけます。とある夕暮れ時、森の方から聞こえてくる祭り囃子に惹かれて出発します。 森の入り口で待ち受けていたのは黒猫のマスターが取り仕切るドリンクスタンド。変 […]

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ぼくは川のように話す

 カナダの詩人、ジョーダン・スコット氏は、子どものころから吃音に悩んでいました。言いたいことがあっても上手く言葉に出せなくて、ようやく声にしてみたら、しゃべり方がおかしいとゲラゲラ笑われる。それが怖くて、なおいっそう話せ […]

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ジュゴンの帰る海

 ジュゴンは、草食であることと、そのずんぐりした体形と小さな目から想像できるとおり、やさしい穏やかな性質です。100年くらい前までは、奄美・沖縄地方で頻繁にその姿を見ることができました。 沖縄ではジュゴンを「ザン」と呼び […]

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ギアナ高地 謎の山 テプイ

 ギアナ高地は、南アメリカ大陸の北の方、赤道直下に位置しています。ここには、簡単には登れない山があり、それをテプイと呼んでいます。私たちは、山といえばすり鉢を伏せたような形を思い浮かべますが、テプイは、天然のブロック塀と […]

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はらぺこあおむし

 「はらぺこあおむし」の作者エリック・カールさんが、5月に91歳で亡くなりました。エリックさんの名前は知らなくても、「はらぺこあおむし」のことは多くの方の記憶にあるのではないでしょうか。なにしろ45年間で400万部、日本 […]

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すてきなひとりぼっち

 主人公の一平くんは「ひとりぼっちには慣れている」とやたらにつぶやきます。学校の教室でも、帰り道でも。おとなしい性格なので、10年あるかないかの人生において、ひとりぼっちでいることが当たり前になってしまったようです。 で […]

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がっこうだってどきどきしてる

 街の一画に新しい建物が建ちました。家よりは大きいけど、ビルディングよりは小型です。建物は、自分が何をする場所なのかわかっていません。せっせと仕上げの掃除をしている用務員の若者に「ぼくは、きみの家になるんだね?」とたずね […]

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コレットのにげたインコ

 コレットは、知らない町に引っ越してきました。庭のある家なのに、親は「どうぶつは飼えません」と、問答無用の構え。むしゃくしゃして仏頂面のまま外に出たコレットは、近所の子どもたちと鉢合わせになります。 「やあ。きみだあれ? […]

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