まりーちゃんとひつじ
まりーちゃんの飼っているひつじの名前は「ぱたぽん」といいます。ある日、まりーちゃんは、ぱたぽんに話しかけます。
「ぱたぽん、おまえは いつか こどもを一ぴきうむでしょう」
まりーちゃんは、ひつじの毛が自分の夢をかなえることを知っています。2匹生まれたら新しい靴が買える、3匹生まれたら帽子も、4匹生まれたら遊園地のメリーゴーラウンドにだって乗れるかも……と夢はふくらみます。さて、ぱたぽんはそれに何と答えるのでしょう。そして生まれたこどもの数は?
ぱたぽんは、まりーちゃんの一方的な願望をふんわりと受け止め、しっかり答えます。私も、このぱたぽんのように穏やかに賢く子どもに接してやれたらどんなにいいかと思います。それで、せめて自分のできることとして、この本を読むときは、普段はぜんぜん出さないような特別優しい声で読みます。しかも、できるだけゆっくりと。
いつだったか、読んでいる途中で「ね、それで何匹生まれたの?」 と聞いていた子どもが次のページを読み終わるころにはもうすやすや寝入っていたことがありました。
羊の出てくるお話はなるほど子守歌になるんだと感心するやらおかしいやら、しばらく子どもの寝顔をながめていたものです。
フランソワーズ 文・絵 与田凖一 訳 岩波書店 640円 (2002年 ’平成14年’ 12月30日 69回 杉原由美子)
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